近年、医薬分業が急速に進むなか、薬剤師の存在がますます重視されるようになっています。薬剤師への社会的ニーズが高まる一方、北海道では、その活躍の場が都市部に集中する傾向があり、地方における薬剤師不足という問題が起きています。また、資格を持ちながら未就業状態にある薬剤師、特に結婚や出産、育児などを機に医療現場を離れる女性薬剤師が多くいることから、そのキャリアの継続や能力の活用も課題になっていました。
この対策として、今春スタートするのが「北海道薬剤師バンク」です。北海道における薬剤師不足の解消に貢献すると同時に、薬剤師の皆さんのキャリア支援を目指しています。
北海道薬剤師バンクは、2つの事業を柱にしています。1つは全道から寄せられる求人・求職のマッチングです。情報を集約、一元管理することで、求人側と薬剤師の双方にとって最適な就業を実現します。
もう1つは、未就業薬剤師の復職支援です。一度現場を離れてしまうと、復職に不安を持つ方も多いでしょう。そこで、最新の情報を学べる座学や会営・基幹薬局などでの研修を取り入れた復職支援プログラムの実施、復職後の相談対応などを行い、安心して働けるようにサポートします。
このシステムの最大の特徴は、北海道や国などの支援を受けた公益事業であることです。すべての支援を無料で提供します。
薬剤師の皆さんが存分に能力を発揮されることが、医療現場の安全性を高め、患者さまのQOL向上につながります。ぜひ、北海道薬剤師バンクを活用していただき、キャリアアップや人生の充実に役立てていただきたいと思います。